What a day!!
地響き、崖の上まで舞ってくる潮、人々の不安な顔、興奮したサーファー、歓声、はるか彼方沖からのラインナップ、赤土、ロングボードより長いガン・・・
ジョーズの波に乗るために仕事を休み、日の出と共に出発した井口Takaさんから連絡があり、
私は岡崎トモコさんと一緒に興奮しながらPeahiに向かった。

強いノースのウネリが届き、夜明けとともに、シェーン・ドリアンがパドルアウトしたらしく
その後、ピーター・メル、マーク・ヒーリー、グレッグ・ロングなど8人くらいが マウイ島のジョーズに入った。
誰も1本も乗らない間に巨大セットが押し寄せ、皆がくらう。
この青いボードはシェーンドリアン↓

リーシュが切れた10Feet以上のボード達が木の葉のよう。

ジェットスキーが4台、ボートが2艘、ブイにはスペアーボードが。

6時間以上海に入って、シェーンドリアンがテイクオフしたのは約6本、その他のサーファーは1本もしくはゼロ本。
それだけ今日の波は、ウネリのダイレクションが難しく、水の量、ピークの位置などが不安定だった様子。

↓ビッグセットを掴んだ彼はこの後、モンスターホワイトウォーターにつかまり、2本のセットをくらう。

3台のジェットスキーが必死に探し周り、最後には背中のライフジャケットを開け(引っ張ると風船のように膨らみ浮こうとする)海面に浮かんできた。
その間約40秒。

黄色いボードのバックハンドはマーク・ヒーリー。
何回もテイクオフを試みるも、何時間も乗れずやっと掴んだ1本。

ブルーのボードで一番目立っていたはシェーン・ドリアン。
一番落ち着いて波を見て、一番沖でセットを待つ。
2本ボードの上に立ったにもかかわらず、風で板が降りなかったのか・もしくはコブにやられたのか失敗するものの、
ワイプアウトも回避のしかたが上手い。

この波をくらってしまうと、体がバラバラになり関節も簡単に外れてしまうらしい。
1本くらうと、なかなか上がれず、皆2発は確実にくらっていた。
いかに落ち着いて、無駄に酸素を減らさないか、体を守るか・・・

水中で引っ張ると膨らみ海面へ押し上げてくれる、そのライフジャケットは一般には販売しないのだとか。
ライフジャケットが無くても、サバイブできる選ばれしサーファーがピアヒの波に乗れる。

Takaさんの話では、波よりゲットする時と、上がる時の方が危険で恐いのだとか。
人の手では持ち上がらない大きな黒い石がゴゴゴゴゴとショアブレイクで動いているのが分かった。
この石に脚を取られ、板が折れ、血だらけ、打撲だらけになるらしい。
メインランドから来た彼も、30分以上岸に上がれず、最終的にはショアブレイクとともに上陸するも、何回も水に引きずり込まれた。
上がって来た時には、そこらじゅう傷だらけでフィンも飛んで無かった。
観客からは大きな拍手と安堵の声。
今日ここに居れたこと、こういう波が世界にあるということ、色んなサーファーの思いがあるということ、
それを知れたことだけでもマウイに来て本当に良かったと感じた。
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あのカメラマン"エリオット"が持ち出したプロペラ機。
GoProをつけ、モニター付のコントローラーで空へ飛ばしていた。
この先ものすごい映像が見れるのだろう。

今回のマウイで色んなことを教えてもらった。井口Takaさん(右)
トム・パリッシュのシェイプ、ジョーズ用ガン。
昔静岡で6年ほど一緒に生活していたのが懐かしい♪
今ではマウイでローカル達とコミュニケーションをとり、大工仕事をしながら、2児のパパ。

この写真は今日ではないけれど、心からリスペクト そして日本人がこの波に一人でパドルアウトしてチャージしていることを知って本当に嬉しい。
「写真とかやなくて、ただ乗りたいから、
マウイに住んでて大きい波を色んなポイントでやってたら、ここにたどり着いただけ」
井口さんこれからも最高なサーフィンライフしてください!